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【登山期間】;2001年10月6日〜8日
【山   域】;谷川岳/一ノ倉沢/ダイレクトカンテ
【参加メンバー】;小沢、五十嵐、伊藤、ゲスト島村、稲葉(遠峰)、町田(草加) 計6名
【日程・行動概要】
6日;CS発(07:30)→マチガ沢(08:00)→ラクダのコル(10:00)→山頂(11:00)
   →巌剛新道入口(15:00)マムシ岩(15:30〜17:00)→CS着(17:30) 《小沢、五十嵐、伊藤、島村、稲葉》
7日;CS発(05:30)→テールリッジ取り付き(07:30)→アンザイレンテラス(08:30)→ダレカン登攀開始(9:30)
   →2P目(11:00)→3P目(12:00)→4P目7〜8mで墜落(13:00)→下降開始(13:30)→テールリッジ取り付き(15:00)
   →ヒョングリ下降点(16:30 )→CS(17:15) 《小沢、町田、稲葉》
   C.S〜マムシ岩(ザイルワーク、TR等)…マチガ沢下部〜C.S 《五十嵐、伊藤、島村》
8日; C.S⇒湯テルメ3級⇒各自帰宅

『初めてうちの山行に参加した島村さんより』
はじめに・・・
今回の谷川岳。何故、参加する事になったのか?
伊藤君とは、中学時代からの友人。私が「山スキーをやりたい」と簡単に発言した事に対して、「とりあえず遠峰山岳会の集会に来てみなよ」と言われたのがきっかけだった。初めての集会に参加した時、小沢さんに「岩登ってみる?」と言われ、岩に登るなんて考えた事も無かったので「???」しかし、今回体験する事に・・・。
2回目の集会の時、天野さんや藤井君は、あまりにも知識が無い私を見て「・・・」言葉を失っているようだった。「それだけ能天気だったら大丈夫だよ」と天野さんに励まされ(?)参加決定。
島村記
10月6日 雨 『一ノ倉出合で飲み』
 22:00 武蔵浦和駅にて、小沢さん・伊藤君と合流。川越で町田さんと合流して一ノ倉へ向かう。一ノ倉に到着すると、すでに稲葉さんは着いていた。ここで始めて稲葉さんに会ったのだが、集会の時などに、周りから色々な噂を聞いていたので、なんとなく私の中でのイメージが出来ていた。でも、ちょっとイメージが違うな・・・。もちろん。良い意味で。(smile)
 必要な荷物を移動させ、宴会開始。普通に飲んだつもりだったが、稲葉さんに「結構イケルくちだね」とか言われた。とほほほ・・・。またこのキャラになってしまうのかと、自分で思う。
 雨音が弱まる気配も無く、就寝。皆テンションが下がっているようだった。
伊藤記
10月7日 曇り 『巌剛新道&マムシ岩』
 起床してみるとやはり、雨が降っている。計画では本日は小沢、稲葉、町田トリオはダレカンへ(幽の沢だっけ?)という話だったが、この時点で巌剛新道経由から谷川往復プランに変更される。
 出発の準備をしているととりあえず雨がやんでいる。町田さんはあちらの山岳会に合流して南陵へ行くことになる。巌剛新道入り口までは皆ゲスト島村を交えて談笑しながら進む。が、入り口についたとたん小沢さん猛ダッシュ。開始10分ですでに追いつくことをあきらめ、島村のペースに合わす。しばらくして五十嵐さんもしびれを切らしざっくりと先へ行く。ここで、稲葉さんも先へ行くかと思いきやルンルン山行でいろいろと学習して大人になったらしく伊藤、島村ペースに合わせてくれる。そんな稲葉さんに伊藤、目を細める。
 稲葉、島村、伊藤トリオはほぼコースタイム通りのタイムか、やや速いペースで進む。島村の体力はすでにハイカーのレベルを抜いている。ガレ沢のコルからの登りからの岩場でも島村、躊躇する様子が感じられない。恐るべき潜在能力。山頂ではガイド登山や天神からきた「とりあえず登ってみたら山頂まできちゃいました」カップルなどで大にぎわい。さっさと写真を撮って、肩の小屋に逃げ込むも小屋内は立錐の余地がない。仕方がないので、風が少しでもよけられるところで休憩し体が冷え切ったところで下山開始。途中の岩場も難なく通過し、15:00にマチガ沢到着。
 マムシ岩ではすでに小沢さんが岩トレのセッティング完了している。島村はアンダー主体のルート(III+ぐらい?)はどうにもアンダーホールドの取り方がわからず途中ギブアップしたものちょいかぶりのやや凹角のルート(IV+ぐらいか?)は持ち前の負けん気とガッツで何とか乗り越える。島村、この時点で岩登りにはまる。島村の人生残りがここで決まったといっても過言ではない気がする。合掌。なんだかんだとトップロープだということも手伝って、カウンターバランス、ヒールフック、ニーフックでのレストなどを試してみる。なるほど、こういうときに使うのね。
 日も落ちかけた頃岩トレ終了。狂乱のサドンデス鍋宴会に突入。伊藤はビール一本を小沢さんからいただいた後「日高見・純米」を始める。この時点で通常遠峰方式で鍋に食材を投入していたが、それになれていなかった島村に気づくも問題なく食べている。
島村よ、おまえならどこへでも生きていけるぞ、と心の中で思う。
 鍋も3ラウンドをすぎた頃、ようやく町田さんが南陵から帰ってきた。どうにも今日奥壁に入ったパーティは軒並み遅かったような気がする。酒もなくなったころ就寝。
稲葉記
10月8日 晴れ 『ダイレクトカンテ』
 今日は久しぶり気合いれてダレカンにリベンジを挑む。
空が白み始めると同じくらいに出合を出発、中央稜取り付きに着くと2パーティーが先行そのうちの1パーティーはダレカンみたいだ。嫌な泥付きを登りアンザイレンテラスへ1P目を先行パーティーのセカンドが登り出してから下降開始。すぐに登り出す。
オーダーは稲葉、町田さんでダブルロ−プで組み、小沢さんがシングルロ−プでユマーリング。
●1P
 前回、登ってるのでサクサク行ける。ランナーは出来るだけ伸ばしてザイルの流れを良くする。直上に入ってからはホールド多くおもしろい。テラスに着いたら先行パーティーは日登の山野井さんたちだった。ナンと言う偶然!
●2P
 ビレイ点より右上してシュリンゲの垂れてるハングを目指す。ハング手前の一歩がフリーで行けずこれまた良いところに有るシュリンゲをつかむ。ははーん、だからここにあるのか!ここは完全中釣りから、アブミでいくが練習不足とリズムがつかめず一番時間を食った。越えてからは左上しながらコーナに沿って行く。以外にピンの間隔が遠く、残置シュリンゲが垂れてないと手がとどかない。また途中、いかにも錆びて折れそうなハーケンが2つ連続している。今度登るときはクロモリを打って越えよう。ピッチ半分のところで左に新しいビレイ点がある。September Rainのビレイ点か?ペツルのハンガーが上に見えて来るのもこの辺り。ここから直上するがアブミの2段目くらいに立ち込まないと次が届かない。左右の壁に足を広げながら立ち込んだ。ビレイ点に立ちあがるところはフリーになる。怖かった。このピッチが長く一番疲れた。隣の雲稜ルートでは第1ハングで奮闘しているパーティーがいました。…自分はあそこはまだまだ遠いなと感じました。
●3P
 ここは2P目よりはピンの間隔はマシだった。が、傾斜がちょっと強く立ち込む瞬間はパワーが必要だった。ペツルのハンガーがずっと一緒なので安心安心。コーナーが終わり右に抜けるところに腐ったハーケンがあり左右に振ったらもげる。クロモリを打ってアブミで抜けるとすぐビレイ点。どれも古いハーケンボルトでちょっと不安でした。北稜がすぐ近くに見えて「あと1ピッチだ!気を抜くんじゃないぞ!」と自分を叱咤。今思うと、ここででいっぱいいっぱいだったのかも?フォローの町田さんは所々フリーで来る。
●4P
 出だしはアブミで越え、廻り込むと北稜までのルートが見える。ここからフリーで2〜3m直上してトラバースに移ろうとした時、左手でA0したボルトが「パチンッ」っと弾けて後ろに飛んだ。どんな態勢だったかはわかんないけど、ここで左足を強打してた。目の前を凄いスピードで岩が通り過ぎてゆく。上の方でパツ!パツ!と音がして軽い衝撃が走る。止まるのかな?地面に叩きつけられる自分も想像してたくらい意識はしっかりしていた。止まった瞬間、安堵感と怒りが同時に沸く変な感情に襲われ。気が付いたら「ちくしょー!」って叫んでいた。町田さんのコールに落ち着きを取り戻す。
 手元のビナにはボルトのリングだけついていて、折れたハーケンも2本ある。一本は新しいクロモリだった。折れちゃうかー?!    ちょっとしてから左足が踏ん張れないのに気づき自己脱出できるか不安になる。ふと右を見ると右ルートのボルトラダーがあり、「死んでたまるか!」とアブミを掛けながら登っていた。ビレイ点に戻ると足がガクガクしっぱなし、町田さんの手も血が出ていた。プロテクションを3つ無くしてしまったのでリードは厳しいのと稲葉は戦意喪失、左足も違和感があるので小沢さんを迎えてから懸垂で下降する。ここからは2P目終了点まで50mザイルいっぱいで届く。あとは緊張から解放され放心状態でした。小沢さん、町田さんにフォローされながらテールリッジに戻る。足がかなり腫れておりテーピングで固めてもらう。比較的歩けたので下降中はそんなにひどく気落ちしなかった。
 出合のテン場に着いてから沢に足を突っ込み冷やす。「酒は飲むな」と言われたので僕だけ水を飲みながらの宴会になりました。とにかく助かって良かった良かった。
 次の日は皆、筋肉通と言う事で湯テルメ3級と決め込んだ。
★多々反省
 今思うともっとチャンと練習してから行くべきだったかな?ましてやオールリードなんて気力が続かなかったのかな?といろいろ感じてます。まー結果論ですが落ち着いて考えると見えてくるものってありますね。
 小沢さん、町田さんフォローどうもありがとうございました。あらためてお礼申し上げます。