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登攀技術だけでなく生活技術の重要性など、今回の合宿は学ぶ事が沢山あった。
自分達の足跡だけを残して登った剣は『一期一会』のピュア登山でした。


【登山期間】;2007年5月2〜6日
【山   域】;北アルプス/剣岳・立山周辺
【参加メンバー】;剣沢パーティ(先発) 稲葉江、伊藤
         剣尾根パーティ 稲葉龍、藤井、櫻井
         八ツ峰パーティ 天野、黄、中舘
         剣沢パーティ(後発) 菅野、横田、平野、小茂田
計13名
【日程・行動概要】
1日;さくら(13:00)⇒馬場島(22:30)車中泊
2日;馬場島(6:10)→立山駅(8:00)〜室堂(10:00)〜別山乗越(13:00)〜剣沢BC(13:30)
3日;CS(9:10)〜前剣(11:10)〜平蔵のコル(12:00)〜山頂(14:10)…平蔵谷…剣沢出合(15:40)〜CS(18:00)
4日;レスト
5日;CS(7:00)〜平蔵のコル(9:00)…本峰南壁A3登攀…山頂(12:00)〜CS(15:00)
6日;CS(7:00)〜室堂(10:00)

稲江記
5月2日 曇り後雨
 剣尾根を狙う仲間達を馬場島まで送り、車を立山まで移動させて立山駅からケーブル&バスを乗り継いで室堂へ。平日と言うこともあって人は少なめ。室堂から剣沢を目指す。室堂駅を出た瞬間から最悪な事に吹雪。視界が悪く10m先がやっと見えるような状態。ほとんど休まず無言のまま、剣沢まで進む。剣沢に着き、テントを設置してのんびり…と思っていたが、更に試練が待っていた。後から合流する仲間の事を考えて、先行して入山するのは2人だったが4人ようのテントを使用する事になっていた。その日は、ものすごい強風で、なかなかテントが設置できない。しかも2人で4人用を設置するのは飛ばされないように押さえているだけでも大変。吹雪と言えども5月だし、気温が高めで体がどんどん濡れてくる。やっとテントが設置出来たと思ってもスノーブロックを作ったり、やる事が沢山ある。そんなこんなでテント設置に2時間30分もかかった。体はすっかり心までびっしょり。4人用のテントを2人で使用している為、テント内もなかなか温まらず、何だか岩小屋でビバークでもしているような状況。コッフェルに少量の水を沸かして、底をアイロンの用に濡れている部分にあてる。蒸気は沢山出るがなかなか乾かない。シュラフに入れば暖かくなるのかと思ったら、自分から浸透する湿気にシュラフも濡れて、寒さのあまり夜はほとんど寝れなかった。『早く太陽が出て欲しい』とあんなに願ったのは、私にとっては始めての体験となった。
5月3日 晴れ
 明け方、風がおさまり外に出て見ると霧がすっかり晴れていた。遠くの山々まで見える。日の出を見る事が出来た。今日は晴れのようだ。良かった。本当に良かった。救われた気分になった。濡れた物を日に当てて乾かした。太陽の力って凄い。見る見るうちに乾いていく。今日はどうしようか・・・と伊藤君と相談して、出発は遅くなったけど予定通り別山尾根から剣を目指すことにした。剣御前小屋あたりから全くトレースがなくなって先頭を交代しながらキックステップを雪面に刻む。出発が遅くなった為、雪の状態も悪い場所があり、腰まで潜る事が何回かあった。かなり体力を消耗する。人を見かける事はなく、とても静かな山だった。一般道と言えども私も伊藤君も夏も含めて今回登るルートは初めてだったので、何度も地図を見てはルートを検証。未知の世界でとても新鮮。『トレースがない山はこんなにも登るのが大変なのか』と何度も思ったが、苦労して登った分山頂に辿り着いた時の達成感と出遭った景色は本当に素晴らしいものだった。平蔵の頭まで戻り、平蔵谷を下ることにした。尻制動で全て下ったら30分で下れた。スキー並みの早さだ。出合いから剣沢BCまでの登り返しが地獄のようにしんどかった。前日ほとんど寝ていないし、体は疲れきっており足が全く出てこない。急に天気が悪くなり雪が降ってくるし・・・でかなり泣きが入ったがどうにかテン場に到着。やっと終わった・・・そんな気分になった。後で仲間と話して分かったことだったが、平蔵谷の出合いからの登り返しはキツイので、トレースがあるのならば下山も別山尾根を使うと良いとの事だった。
5月4日 快晴
 フルフル行動の2日間だった為、体が疲れきってしまい3時起床→5時出発の予定について行けず、レストする事にして源次郎尾根はパスすることにした。源次郎尾根は行ってみたかった場所だったのでとても残念だが仕方がない。もっと力をつけてまた来ようと思う。乾いたシュラフで寝れる幸せを感じ、テントで休養。天気が良く周りの山々が良く見えた。人気ルートの八ツ峰や源次郎は、ガイド登山も集中しているらしく人が沢山見えた。案の定、八ツ峰、源次郎に取り付いている仲間達と無線交信したら『懸垂するのに2時間待ち』だとか・・・。昨日の静かな山が夢のようだった。各パーティー予定の行程を終え、剣尾根パーティーがヘッドランプぎりぎりの時間に戻ってきて剣沢BCに全員集合。夜は大宴会となった。
5月5日 快晴
 昨日合流した稲龍とザイルを組んで本峰南壁A3登攀を登ることにした。平蔵の頭までの道は、2日前に私達が苦労して登った道と同じ道とは思えない。すっかり道が開けていて高速道路状態になっており、何も考えずに登れる。道が開けてしまうだけで、山の趣が違ってしまうなぁ〜思った。平蔵の頭からトラバースして本峰南壁A3に取りつく。予想より、岩の状態が悪く、ちょっと怖い部分もあったが無事2ピッチで終了。つないで雪壁を登り山頂へ。岩場は人が全くいなくて、やはり静かな山が良いなぁ〜と実感する。

天気サイコ−!

クラゲ雲

A3・・・ショッパイ!

A2の赤チ−ム

頂上から・・・
5月6日 雨
 最終日は生憎の雨。さっさと撤収して室堂目指して出発。こうしてGW合宿が終わった・・・。