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ずっと温めていた大凹角を登ってきました。
去年秋に登ったJMCC右〜お父さん…に比べると、傾斜がキツク難しかった。
核心の2、3Pは浮石も見られずカッチリした凹角・カンテが続き素晴らしかった。

【登山期間】;2007年5月26〜27日
【山   域】;足尾/松木沢/ウメコバ沢中央岩峰
【参加メンバー】;稲葉龍、稲葉江、櫻井 計3名
【日程・行動概要】
26日;銅公園P発(10:00)〜堰堤CS(12:00)…ジャンダルム中央壁直上ルート3P…マングース〜CS(19:30)
27日;CS発6:30〜ウメコバ沢出合7:30…大凹角ル−ト登攀開始8:30…登攀終了(12:00)〜ウメコバ沢出合(14:30)
    〜CS(15:30)〜銅公園P着(16:30)

稲龍記
5月26日 快晴 『ルート整備&調整』
 金曜の雨で早朝からの出発を取りやめてゆっくり自宅を出る。今日は中央壁直上ルートの掃除と2P目の終了点作成にボルトを打つ予定。銅公園に着くと大型バスが何台もゲートをくぐっている。人もたくさん居てなにやらイベントがあるようだ。風が強く岩は早く乾いてくれそうと期待しながら、いつもより重い荷物を背負って林道を歩く。太陽すっかり真上から照り付けているが、まだ5月の爽やかな陽気だ。先ほどの大型バスが松木ヘリポートに終結しており、とある団体の植樹祭みたいだ。林道終点を過ぎていつものテン場に到着。2人用テントを設営してジャンダルムに向かう。直上ル−トを江美子とツルベで登り出す。3P目のガレ場直下の終了点から確保を取りRCCを一本打つ。2本目もと思ったが疲れたので次回に持ち越す。右壁エリアに移り、お約束の左上ルートとマングースを登って帰る。夜は酒もあっという間に無くなり、明日に備えて早く寝た。
5月27日 快晴 『大凹角ダイレクト』
 5:00に起床しコーヒーを飲みながら桜井さんを待つ。6:00きっかりに桜井さんが到着するが我々がノンビリ準備していたら出発が30分遅れてしまった。途中、丹平冶沢で水を補給して林道を歩く。ウメコバ沢出合いの渡渉は思いのほか水が冷たく驚いた。R6直下に到着するも我々だけしかいない。そのまま登攀準備をして大凹角取付きへ向かう。今日も快晴だが風が強そうだ。 
●1P W+ 25m
 「JMCC右ル−ト」を見送って藪の中に入ったところが取付き。残置は全く無く立ち木でビレイしてもらう。下から見る傾斜はそれほど感じないが段々の乗っ越しにパワーがいる。ステミングも楽しい。プロテクションはフレンズ×3、最後はハーケン。全体的に残置が少なくすっきりしている。ビレイ点直下は左上気味のフェースだがホールドも良くそれほど悪く感じなかった。テラスは比較的広く3人でも十分。ここからはカンテを左にトラバっても行けそうだし、上は左右のフェースに分かれる感じ。左はすっきりしたフェース。右壁はハーケンが打たれていてどちらに行くか一瞬迷う。
●2P X- 20m
 様子見に左へトラバって見るが凹角らしきものは見えないので戻る。そのまま真上のフェースを直上するがクラックまで結構悪そうなので一旦降りて考える。やはりここはハーケンのある右壁にしよう。トラバースをかけるが結構悪い。
 出だしのムーヴは結構考えた。思ったより傾斜がキツク剥がされそうになる。3mほど上がると凹角状になりフレンズが使える。結構ランナウトして怖いピッチだ。すぐにビレイ点が出てきて「アレ?」と思ったが直ぐ上にいい感じのフェースが続いているので迷い無くピッチを切った。フェースには錆びたリングがあり核心ピッチと判断する。
 ここまで特に失敗もなく登れているのでプレッシャーはそれほど感じていない。
●3P X+ 45m
 出だしから細かいフェースで緊張する。頭上のリングまで結構遠く、右のコーナーでフレンズ×2をとるがあまり利きが良くない。左のカンテの方を見るとホールドがありそうで行きたい誘惑に駆られるが手が細かいのでそのままステミングで上がる。リングにクリップするまでが一回目の核心。更に細かいフェースがまだ続く。途中ハーケンがあったがハンマーで確認したらもげた。コーナーは完全にクラックが無くなり頭上のRCCまで支点が取れない。ここからはフェース、ステミングと代わる代わる登った。RCCを過ぎ左のガバを掴んで終了。正味10mのフェースだがシビレタ。下の2人に振り返ってガッツポーズをする。しかし、ここで安心したのもつかの間、ここからも手強いピッチが続く。凹角が狭くなり、もっぱら右はフェース、左はカンテを使って登る。クラックが良く走り残置ハーケンが多く目に付くがどれも古いのでナッツが有効だった。しばらく行くと右にハーケン連打の終了点が出てくる。ここまでザイルがかなり伸びておりピッチをきりたいと思ったがハーケンには古いメインザイルが通されている。3人だと狭そうなのでもう少し上を目指す。(後で分かったがココが3P目の終了点)更に5m程伸ばすとちょうど上部が見える良いテラスに出た。ザイルが無いのか下からもコールがあり、目の前に良いクラックにフレンズ×3でビレイ点を作成する。どうやら核心が終わったみたいだ。喉がカラカラに渇いている事に気がつく。
●4P W+ 45m
 急な出だしをこなすと傾斜の落ちた階段状の凹角に変わる。傾斜が落ちた為か浮き石が多くなる。左右のフェースの方がカッチリしていて快適そうだ。ザイル半分程でペツル×2のビレイ点に出くわす。後半分程で肩に出れそうなのでそのまま登ると見たことのある大岩の終了点に到着した。ザイルが一杯なので突き出た岩とフレンズでビレイ点を作る。2人を迎えてガレをちょっと上がったところで休憩する。結局ここまで何も食べれなかったが、プラティパスのチューチューは有効だった。コロッケパンを食いながらしばし放心していた。
 中央岩峰の頭へは1Pくらいありそうだが左の方へ空身で偵察に行く。ガレを、そのまま歩きカンテを左に巻くとちょうど下降ポイントに出くわす。ラッキー。ルンゼの下降は残置FIXを使って降りた。途中、スーパーフレークに4人が登っており良く聞いたら去年の秋に会った人だった。しばし情報交換して帰路に着く。時間が余ったらR6もと考えていたが、良い時間なので下山する事にする。
 今回は天気、コンディションに恵まれ、充実した山行だった。改めて「大凹角ルートは良いルートだなぁ」と感じた。何回登ってもいいなと思ったがフリーのレベル維持が必要なルートだとも痛感した。またまたウメコバの良さを再認識した山行でした。

1P目

2P目

3P目核心のフェ−ス

フォロ−のSAKU

ル−ト全容(写真は秋)

特記;フレンズ1セット+キャメロット#1.0〜2.0、ナッツ1セット